- ワッチョイ廃止してください26
555 :心得をよく読みましょう[sage]:2019/05/11(土) 23:46:55.86 ID:BSrk3cNR - >>552
成果相次ぐ天文研究 基礎重視の機運つくろう 日本を含む国際チームがブラックホールを画像化することに成功した。天文学や宇宙探査では近年、大きな成果が続いている。 太陽系外の多数の惑星発見、重力波望遠鏡によるブラックホール合体の観測、探査機「はやぶさ2」の小惑星探査などである。 これらは、そのときには大きな話題となるが、若い研究者が置かれた境遇は、決して恵まれたものではない。 「何の役に立つか」が重視されすぎ、ともすると基礎研究が軽んじられる日本の科学行政の弱点といえる。天文学に限らず、科学の将来を創出する長期的視点を政府は持つべきだ。 では科学的にはどんな成果があっただろう。基礎研究の一つであり「ロマンあふれる話」だが「役に立たない」と言う向きもある。それは正しいだろうか。 ブラックホールの研究によって物理学は飛躍的な発展を遂げる可能性がある。 一例が、ブラックホール内部に存在が想定される「ワームホール」という構造を制御することでタイムトンネルをつくったり、ブラックホールからの粒子放出を利用しエネルギーを取り出したりする研究だ。 必要な技術が開発されるのは遠い将来かもしれないが、いずれも理論上は可能とされている。 過去には宇宙観測が社会貢献を果たした実例もある。宇宙物理学者の柴田一成氏は、太陽の観測データから磁気嵐発生を予測し、電力会社の大規模なリスク回避につなげた。 基礎研究は将来のために必要であるし、また、「役に立たない」ものでもない。 ところが、日本の国立大は大学院重点化で大学院生は増えたものの、将来を担うべき若手研究者が分野にかかわらず安定した職に就けない状況が続いている。 博士となっても30代、40代は任期に限りがあるポストしか得られないことが多く、企業に就職したり、海外の研究機関に転出したりしている。 改善の近道は、国の運営費交付金の増加だ。しかし、政府はこれに否定的である。交付金の在り方に財務省の意向が強く働いていることが一因だろう。 国は、教育研究評価によって配分する枠を増やしているが、成果が見えやすいものに偏りがちとの見方がつきまとう。 科学の未来を考えれば、この状態を放置していいはずがない。日本の多くのノーベル賞受賞者が同様の指摘をしている。政府は耳を傾けるべきだ。
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