- アソパソマソヌッドレ274〜とりもろす!〜
271 :名無しさん@├\├\廾□`/[]:2012/12/29(土) 00:05:28.84 ID:1wNLl1ao - ◆◇◆ザックJAPAN ユートピア幻想記◆◇◆
これまでに披露された1トップまたは0トップでの中盤を厚くしたシステムでザック監督が志向しているのは、おそらくスペイン代表のようなショートパス主体のポゼッションサッカー。 この事については過去の発言からも推理できるのだが、強豪相手にそれを実践することの難しさを、あの2試合、特にブラジル戦で思い知った格好となった。 4-2-3-1の1トップとして絶対的レギュラーとなりつつある前田を欠いて臨んだ欧州遠征の2試合。 前田や岡崎と一緒に本田も出場できなかったフランス戦では、前半は中盤にボールの収まりどころが無かったこともあり押され押されながら も無失点でしのぎ、後半には細貝と乾がピッチに投入されると徐々にペースをつかみ、終了間際のカウンター一撃でタナボタながらも勝利を収めることが出来た。 少ないボールタッチで展開するカウンター攻勢の際、香川の素早い動きと希有のゴールセンスが決め手となった。 過去の日本代表チームから分かっていたように強豪との対戦では本来のパスサッカーを展開することは困難である為、大きな大会のグループリーグにおいてもこういった勝ち方が出来るといいのかもしれない。 もちろんスペイン代表のように圧倒的なポゼッションで相手を翻弄したわけではない。 しかしこの試合では、“セレッソトリオ”とも呼ばれる“3シャドー”のような清武、香川、乾というすばしっこい3人が並んだ2列目は斬新であったし、たとえ本田を欠いても強豪相手にどうにか対抗していけるヒントが隠れている気がした。 だがその喜びは束の間、ブラジル戦ではザックJAPAN史上、過去にないほどの苦汁を味わうこととなる。 もちろん、相手は誰もが知る最強のサッカー大国、ブラジル代表チーム。 指揮官はフランス戦で1トップ先発したハーフナーを選ばず、代わりに本田を最前線においた1トップ(もしくは0トップ)布陣で臨んだ。
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272 :名無しさん@├\├\廾□`/[]:2012/12/29(土) 00:09:10.82 ID:1wNLl1ao - 決して自軍に引いて守備的に引き分け狙いで臨んだ訳ではない。
アジア予選での試合と同様、果敢にラインを上げて点を取りにいったのである。 それを踏まえれば結果としての0−4というスコアに関しては“4失点した事”ではなく、“無得点に終わった事”の方がショックなのではないだろうか。 今年2月のウズベキスタン戦でさえ、相手の度重なるカウンターから追加点を許しそうなシーンは何回かあった。 フィニッシュの精度が段違いな強豪ブラジルを相手に同じように攻めれば1失点で済まないことは覚悟していた筈だ。 しかしながら、それでいて日本チームは理想的な攻撃を披露した訳ではなかった。 こちらがボールを持つ時間はそれなりにあったものの、中盤以下でショートパスをひたすら繋ぎ、相手の脅威になりうるプレーはほぼ皆無に終わった。 裏のスペースを狙う、相手陣内深くでドリブル突破を仕掛けてセットプレーを獲得する。 そういった動きを見込めるスーパーサブ宮市でさえ終了間際にようやく投入され、ピッチにいた時間はわずか2、3分という程度。 こうした戦いぶりからは、2006年W杯のジーコJAPANにすら劣っているかもしれないとの危機感を抱かせる。 連携の中では巧さが光る清武も個人では脅威になっておらず、現チーム内で比較的個人技に長けた乾ですら、今のところブラジル守備陣に対するジョーカーにはなっていない模様である。 その点でもやはり宇佐美や原口など独力で打開し得るアタッカーは、今後も注目しておくべき若手なのではないだろうか。
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274 :名無しさん@├\├\廾□`/[]:2012/12/29(土) 00:17:12.26 ID:1wNLl1ao - また展開によっては時折イチかバチかでロングボールを放り込んだり楔のパスを入れるなど、アジア相手に見せていたやり方がこの2試合では出来ていなかったので、そうした工夫も必要になってくるだろう。
無論、キックオフから徹底して守備的に臨めば失点を減らすこと自体は不可能ではないだろう。 選手を入れ替えることによって今以上にディフェンスラインを強化するというのは無理難題なので、例えば2010年W杯の岡田JAPANのように守備的ポジションに1人多く人数を割き、前線には縦への推進力とボールキープに秀でた選手を並べる。 しかしセットプレーが得点に結びつかない最近の戦いぶりからは、数少ないチャンスから獲得したプレースキックからどうにか1点をもぎ取るという戦い方にもあまり現実味は帯びてこない。 このところ戦術にかかわらず本田と遠藤のプレースキックが想定外に安定していないことについては、どうにも仕様が無い気がするのだけれど、何とももどかしいものである、 一部の選手たちはあくまでも「ワールドカップ優勝が目標」だと話すが、そのためにはどんな強豪国とも対等に戦えなければならない。 本田のバックアップはおろか、年齢の不安がつきまとう遠藤や前田の代わりになる選手すら目処が立っていない現状からすれば、今のサッカーを続けて充分な戦力を揃えて立ち向かっていくことは無理だ。 従来の4-2-3-1は現状ではトップ下の本田ありきで成り立っている戦術である為、彼がケガで離脱したりコンディションを落とした場合を想定するならば、やはり何かしらのオプションが必要なのかもしれない。 しかもこの布陣における本田のバックアッパーが中村では限界が知れているので、代わりになる人材の発掘が必須かと思われるのだが、どうだろうか。 中村についてはアイスランド戦の後は、明らかに格下のアジア国にすら充分に活躍できているとは言い難いのである。
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277 :名無しさん@├\├\廾□`/[]:2012/12/29(土) 00:23:46.28 ID:1wNLl1ao - センターフォワード(CF)の要員として計算されているとみられていた李は、2月のウズベキスタン以降まだ一度も招集すらされていない。
ケガから復帰した現在でも構想外となっている理由は所属クラブでの不遇からなのか、その点についてはザックのみぞ知るところである。 どのみち1トップのスタメンで起用しうるCFとしてハーフナーで不十分である場合、別の選手を新しく発掘する必要があるが、監督のお眼鏡にかなう選手は今のところ存在しないようである。 ポテンシャル、伸び白という意味ではやはりロンドン世代、あるいはその下の世代から若手の期待される。 ザック監督が1トップに求めるプレースタイルとスケールから考慮して、やはり4月の候補合宿に招集された“半端ない”大迫(鹿島)か、それともロンドン五輪で3ゴールを挙げた“アメイジング・キッド”大津(VVVフェンロー)か。 年齢的に際どい所では、Jリーグで19ゴールを記録した豊田(鳥栖)もいる。 いずれにしろ、仮に日本人選手の中にイブラヒモヴィッチがいるなら、ザック監督は間違いなく招集して先発起用しているに違いないのである。 急に世界的な大型ストライカーを作ることはできない。 そういう意味で、今のところ前田以上の人材が見当たらないということは、今後もしばらく世界一流のCFを輩出しそうにないということでもある。
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278 :名無しさん@├\├\廾□`/[]:2012/12/29(土) 00:25:48.07 ID:1wNLl1ao - それにしても前田を欠いたこの2試合でさえ、ザック秘伝の3-4-3システムが披露されることは無かった。
理由としてはまともなCFが前田以外にいないからなのか、あるいはそれとは関係なく3-4-3そのものを断念しようという意向なのか。 個人的には今回のブラジルのような2トップ布陣には3-4-3のような変則的3バックで対応したら面白いのではないかとも考えたのだが、どちらにしろ、今後どのようなチームづくりをしていくかでザック監督の手腕が問われる。 例えば昨年11月の北朝鮮での終盤に、李とハーフナーを前線に並べたあの大胆な3トップ布陣のように、「これぞザック流!」と言えるサッカーが展開される日は、果たして再び訪れるのだろうか。
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