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名無しさん@├\├\廾□`/
254
パラキス☆♪どうやどうやおんなー♪
AAバトルロワイアル7 雑談スレ
AAバトルロワイアル7

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パラキス☆♪どうやどうやおんなー♪
115 :名無しさん@├\├\廾□`/[sage]:2006/08/30(水) 06:57:32 ID:rrbHEo0T
      ∩        
   +.    | E) *
       / /
  _( ゚∀゚)/ .ノ   * グリーンだよ
/  VIP /  +
//   /*     +
AAバトルロワイアル7 雑談スレ
254 :名無しさん@├\├\廾□`/[sage]:2006/08/30(水) 07:08:10 ID:rrbHEo0T
別にマニーに固執する必要も無いと思うが。まだやる気キャラは結構居るみたいだし。
確かに流れを考えない書き手も悪いが、こんなことでせっかく現れた書き手のやる気を潰す必要は無いと思う。
次回から注意すればいいこと。
AAバトルロワイアル7 雑談スレ
259 :254[sage]:2006/08/30(水) 19:51:21 ID:rrbHEo0T
俺が短慮だった。失言スマソ
AAバトルロワイアル7
82 :254[sage]:2006/08/30(水) 23:21:37 ID:rrbHEo0T
陰鬱な空気が、まっさらな壁で覆われた病院(C−8)内に漂っていた。今の院内を言葉で表すならば、黒い静寂という表現がピッタリとはまっている。
負のオーラの源流は内科の診察室、じぃ(女子9番)は地図に目を通しながら、右手に持ったシャープペンシルでテーブルを叩き続けていた。
指が小刻みに動く度にカツカツカツという忙しなくも規則的な音が鳴り響き、花を模した縁取りのテーブルクロスに次々と小さな黒点が刻み込まれていく。
じぃは、脇の椅子に置いた支給品の暗視ゴーグルを恨めしげに一睨みしながら今一度舌打ちする。
色々と上手くいってなかった事が、じぃに苛立ちを募らせていた。
特に、会場の広さや銃声の数から最初の放送で最低でも7、8名と予想していた退場者の数がそれを下回っていた事が大きい。
これで家に帰る時間が考えているよりも遅れる。当たり前のようにそう思った。
彼女の脳内では、自らの優勝は必然の事柄としてそこにある。
じぃは、クラスメイトとの交友は極めて薄かった。自ら誰かに声をかける事は皆無に近い。
寄ってくるのはもっぱらしぃ(女子8番)とねここ(男子15番)の取り巻きコンビだった。
しぃは、何故かじぃに親近感を感じているようで、当のじぃは少なからず不快感を感じていた。
もっともじぃも”寄ってくるなら利用してやる”的感覚からしぃとねここらを突き放さず、傍目には一種のグループに見えていただろう。
シャープペンシルの音が大きくなったのに気付き、指にかけた力を緩める。
大きな音を立てるわけにはいかない。この徹底した静寂の中では微かな物音すれも唯一の存在音として耳に届くだろう。
軍の左官である祖父や専守防衛軍の尉官の父の血を受け継いだ私が、一般生徒なんかに殺されるはずがない。殺されるわけにはいかない。
その思いが神経質なじぃに忍耐力を与え、衝動を封じ込めさせていた。第一回放送から約3時間。
実力者が退場している事を祈りつつ、今後の展開を模索する。そういえば、朝の放送でしぃ(女子8番)が名前を呼ばれていた事を思い出す。
じぃにまとわりついていた、目障りな金魚の糞。到底生還できる人間とは思えなかったが、それにしても早い退場だとは思った。
同時に、順調に弱者から淘汰されている事実から改めて自分の優勝への自信を強めた。
今頃は退場した生徒達と負け犬同士、冥国――あの世で傷を舐め合っているだろうか。じぃはあの世など信じてはいないが、少し考えた。
続いて要注意人物をおさらいする。モララー(男子20番)は言わずもがなだ。
初歩的なミスで命を落とす事もないだろうし、考えたくはないが、いずれ自分と対峙する時がくるはずだと思った。
寒さからくるのとは違う身震いを軽く起こし、別の生徒の事を考える。小癪にもこのクラスには飛び抜けた運動能力を持った生徒が複数存在する。
ガナー(女子6番)。彼女には双子の兄という強力な“盾”がある。合流すればかなりの脅威となるだろう。
他には化け物じみた運動神経のフーン(男子17番)を筆頭にモナー(男子19番)、花瓶(女子7番)やつー(女子11番)といった面子の名前が浮かぶ。
だが所詮は運動神経だけである。詰め将棋にはほとほと弱そうな連中ではある。じぃのような知性を持つ者はモララー以外に居ない。
もっともまだ二十人以上が存命してるであろう現在、危険を冒して真っ向勝負するよりは潰し合って貰うのが効率的で賢い判断だろう。
今は、来るべき時に備えつつ潜み続ける時だ。じぃは自らの心にそう叩き込んだ後、体重を預けていた椅子から背を退けた。
なんとなしに二階へと足を踏み入れると、ひんやりとした空気が肌を刺す。
薄暗い廊下では非常口の目印から放たれる灯りが寂しい淡色の光を漂わせていた。じぃはその緑色の光から視線を外し、今度は自らの手元を見る。
肩から提げたディパックは口を開けており、いつでも手製爆弾が取り出せるようにしている。
その手製爆弾は、祖父の部屋に置いてあった本に載っていたものをじぃが実践したものである。
油に浸した細い縄を導火線として用い、コンビニ(B−8)で調達した玩具用花火に入っている火薬をこれまたコンビニで調達したおもちゃのカプセル容器内に入れて作った実に簡単な作りの爆弾だが殺傷力は申し分ない。それはともかく。
調達する物を調達したら、さっさとこんな場所を出ないと。長く留まるだけ、無駄に神経を磨り減らすだけだし。
左手を鼻に添え、つまむようにしながら顔を歪める。神経質なじぃだけに、病院独特の香りと薬品臭は耐え難いものだった。
一刻も早く物資を調達して立ち去りたいので足早に廊下を進む。
AAバトルロワイアル7
83 :名無しさん@├\├\廾□`/[sage]:2006/08/30(水) 23:26:32 ID:rrbHEo0T
途中、病室を覗くとベッドのシーツがまくられたままだったり雑誌が置かれたままで、雑に散らかっていた。
患者や職員達は唐突に追い出されたようで、まるで映画のゴーストタウンを彷彿させる。
もっとも今のじぃにとっては空想の産物であるゴーストよりも生きたクラスメイトの奇襲こそが最大の脅威だが。
当日手術を控えていた患者もいただろう。じぃは哀れみこそしないが、ただ災難な事だなと思い鼻を鳴らした。
プログラム後は落命したクラスメイト達が幽霊となって漂うのだろうか。だとすればそれこそゴーストタウンだが、それはともかく――
「無駄手間が好きね、政府は」
仏頂面のまま吐き捨て、病室から視線を引き剥がす。廊下の先にはナースステーションが見えていた。
手前に見える入口ドアの延長、幾分斜めになった壁に小窓が見え、その奥には薬品棚や数々の資料が置かれている。
全方向、特にドアの開かれた大部屋のほうに神経を尖らせて、耳を澄ます。
物音がない事を確認して足を進めかけたその時、廊下に反響した靴音を捉えて身を伏せる。
その体勢のまま息を殺して大部屋へと体を滑り込ませた。外の靴音の主は、丁度二階へと到着したようだった。

 ああ、小癪だわ、小癪だわ。誰なのよ一体?
 馬鹿がこんな場所来たって無駄足なのよ、消えなさい!

「誰かいるの?」
その声――女性のものとだけ判断できた――で、じぃは伏せた体をびくんと跳ね上げた。靴音は段々と近付いてくる。
じぃにとって昇天する生徒が誰だろうと興味はない。関心を持つべきは相手の所持物、そしてどうやって敵を討つかだった。
隠れて戦闘を回避する手もあるが、相手がこちらに気付かず近付いているならば奇襲の爆撃で仕留める事ができるわけで、それはそれで悪くない戦術だと思った。
そこでふとある事に思い当たり、心中で苛立ちと焦りが生まれた。通路の主は「誰かいるの?」と言った。何故そう思ったのだろう。
探知機のような物が支給されているのだろうか。首を後ろに向ける。締め切られた窓は施錠済みだろうから外への迅速な離脱は難しい。
窓を開く音を聞きつけられれば即対面の距離に相手はいる。
「誰かいる。」
今度こそ肝を潰される程に驚愕して大きく目を見開く。同時に、確信を込めた声の主がでぃ(女子13番)だという事もわかった。

あのボロ雑巾、どうして私の場所が? なんて小癪なの!
勘がいいとか言われてるけど、そんな不確定要素で戦地を乗り切れたら誰も苦労しないのよ。真っ向からやる奴が馬鹿見るだけじゃない。

脳内で愚痴と罵倒を零そうとも、でぃに届くはずもない。わけのわからぬまま目前に迫った生涯随一の危機。
じぃはあらゆる衝動を抑え込みながら成り行きを窺うしかなかった。
AAバトルロワイアル7
84 :名無しさん@├\├\廾□`/[sage]:2006/08/30(水) 23:29:17 ID:rrbHEo0T
「誰かいる。」
でぃは院内の通路の奥、丁度ナースステーションが右手に窺える付近へ呼び掛けた。通路向かいの大部屋も気になる。
いずれにしてもこれ以上踏み込むのは危険な気がした。

 ――静寂。続いて全身に絡みついてくる得体の知れない緊張。

もしやる気の生徒が潜むならば、この先に進むのは極めて危険と言えた。
相手はこちらの位置が把握できており、逆にでぃは相手の武器はおろか潜んでいる場所すらわからないのだ。
無理に踏み込む必要はない。そう思いながらも、でぃは一つの試みに出た。
そのまま体を半回転させ、来た方へと踵を返した。静寂の中ででぃの靴音が寂しげに打ち鳴らされる。

 一歩、二歩、三歩、四歩。

突如、足元に自分とは違う影が伸びるのを認めて素早く振り返った。
新たなる影の主――じぃが大部屋へと身を戻す暇も与えずに、でぃは視線を彼女へと定めていた。
距離にして約十五メートル。遠目だったがじぃの喉が波打つのが見えた。でぃの脇の床へと伸びている自らの影に気付いたのだろう。
「わ、私、怖かったから。でも、今、また一人になるのが怖いって思って……」
たどたどしいじぃの演技に耳を傾けながら溜息を吐く。続いて口にした台詞は、奇しくもじぃと同調した。
「……なんて、繕うだけ無駄よね」
「繕うだけ無駄」
さすがにこれにはじぃも眉を寄せて驚愕の表情を見せた。そのままじぃはしばらく押し黙っていたが、やがてくすりと鼻を鳴らして呟いた。
「何でもお見通しなのね」
「プログラムだけは見通せなかった。だから、ここにいる」
じぃの微笑の中に覗く苛立ちを肌に感じながら、じぃは真面目ともジョークともとれぬ――実際、自分でも良くわからなかった。
思いついたまま――返答を返す。じぃが今度はふん、と鼻を鳴らした。
「ご愁傷様。それはお互いに、だけれど」
「じぃはやる気?」
「当然」
微塵の迷いもなくじぃが宣言した。自分もそうなのだが、年の程十五程度の彼女のこの割り切りようは何なのだろう。
否、その佇まいにはある種の決意すら感じられる。現実に疲れて自棄になっているわけではなさそうだ。
ならば私怨や復讐心だろうか。ならば誰にそれ程の怒りを抱くのか。それとももっと単純な、生への執着心なのか。
命の天秤は、いともあっさりとじぃ自身へと傾いてみせたのか。
「何故、そうまで割り切った」
疑問は自然と口から出ていた。じぃは小首を傾げ、面倒臭そうな表情になる。
「割り切る必要なんてないわ。最初から私は勝ち抜くつもりだったの」
溜息混じりの返答だったが、言葉尻には強い決意がこもっていた。そう言えばじぃの家は昔からの軍人の家系だった事を思い出す。
それが影響しているのかと考えたが、結論には至らない。いずれにしても、じぃは持てる頭脳の全てを駆使して戦い抜くと誓ったのだろう。
AAバトルロワイアル7
85 :名無しさん@├\├\廾□`/[sage]:2006/08/30(水) 23:32:50 ID:rrbHEo0T
それで思い出した事があり、でぃはズボンのポケットに入れていた紙片と取り出す。
A4サイズのチラシの裏にマジックペンで文字が書き殴られたそれを丸め、じぃのほうへと放った。
「これは、じぃがやったの」
「それ? そうよ。本当に何でもお見通しなのね」
足元で転がる紙片を一瞥し、じぃが心底おかしそうに呟いた。
「軍人の孫娘らしいやり方」
でぃは視線一つ動かさずに言う。紙片には赤い文字で”でぃはやる気”とだけ書かれていた。
根も葉もない事柄を書いた紙をばらまき、嘘の情報を用いてそれを見た生徒をかく乱させる戦術。
かつての戦争で利用されたとされる戦術で、いかにもじぃらしいと言えた。
「私を利用されては黙ってはいられない」
「癇に障った?」
あっけらかんとした口調でじぃがでぃの言葉をいなす。予想以上の曲者かもしれないと肝に銘じ直す。
同時に、得物を向け合う膠着状態が終了を迎える事を直感した。
「口が疲れたわ。無駄話は打ち切りましょう」
じぃが傲然と言った。唐突にカシュッという摩擦音が響いてそちらへと視線を移す。
じぃの肩から提げられたディパックの中に彼女の左手が潜り込んでいた。
じぃはディパックからガムテープで巻かれた球体――手製爆弾と思われる物を取り出しており、その導火線には既に火が点いていた。
今さっきディパックの中で点火したという事なのだろうか。
その危険な行為はいささかじぃらしくないとは思ったが、爆弾が天井へと放られたのを認めると、でぃは即座に体を脇の大部屋へ転がり込ませた。
壁を盾にして伏せるでぃの耳に、遠ざかるじぃの靴音が届いていた。
すぐに自らの判断ミスに気付いて部屋から飛び出したものの、既にじぃは通路の向こうへと姿を消してしまっていた。
「偽物の爆弾か……」
細い煙と嫌な臭いを放っているガムテープ球を掴み、でぃはじぃが走り去った通路の先を見詰めた。

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