- クーロン黒沢と海老蔵 こと 江代卓 Part 4
442 :あ[sage]:2020/10/08(木) 16:59:36.84 ID:G7FW6oYM - 「ちょ、離しなさいよこのハムスター! きんもー、きんもー☆」
シックスセミナー扶養会の帰りのエレベーターの中、イトーッはサングラスを掛けた初老の男に羽交い締めにされていた。 「チッ、いいじゃねえかよお、一発ヤラせろよ。二人きりでエレベーターに乗り込むたあ、最初からそのつもりなんだろ?」 男は老いたりとはいえかつて恵まれた体躯をしていた頃の名残りがあるのに加え、もがく女を押さえつける事に手慣れているかのような昏い威圧感を発してイトーッを絶望させた。 そもそもなぜシックスセミナーという元買春旅行者やサブカルオタクといったイトーッが最も嫌い見下している人種ばかりが読む雑誌のイベントに参加したのかといえば他でもない、イトーッ自身もレギュラーとしてこの雑誌に寄稿しているからだ。 いずれはプロのライターとして身を立てたいという野望があり、不本意ではあるもののとりあえずはこのB級雑誌シックスセミナーを踏み台に名を立てようと思い、それにあたって読者層の顔をお忍びで見に行ってみようと思い立ったのだ。 ゲス共と交わるのが嫌だったので会がお開きなる寸前に脱出しようと試みたところに、エレベーターに滑り込んできたのがこの男だった。
|
|